「うちの子、友達にひどいことを言っちゃったみたい。どう謝らせたらいいの…」
- すぐに素直に謝れない
- 謝っても心がこもっていない…
そんな時、親として「どうしてわかってくれないの?」と情けなくなったり、相手の親御さんへの申し訳なさで押しつぶされそうになりますよね。
でも、大丈夫!小学生の友達トラブルは、どの子にも起こりうる日常の一部です。
児童養護施設や保育園など様々な現場を経験してきた保育士歴19年×3児ママが、失敗をいっぱいしたからこそ学んだ、「子どもにとって本当に大切な事」を分かりやすく紹介しています。
大切なのは、トラブルそのものではなく、そこから学ぶ
- 振り返り、謝る力
- 関係を修復する力
- 心を回復させる力 この3つを育てることです。
なぜ小学生は友達トラブルで「謝れない」の?
子どもが謝れないとき、「反省していないのでは?」と感じる親御さんも多いかもしれません。しかし多くの場合、謝れないのは「謝り方がわからない」「気持ちが整理できていない」から。発達の視点から見ると、学年ごとに「謝れない理由」が異なります。
学年ごとに「謝れない理由」は違います
| 学年 | 謝れない主な理由 | 発達のポイント |
|---|---|---|
| 1〜2年生 | まだ自分の気持ちを十分言葉にできない | 感情語彙がまだ少ない。「なんとなく嫌だった」しかわからないことが多い |
| 3〜4年生 | 自分の非を認めると「負け」たように感じる | 自尊心が育ち、プライドとの葛藤が生まれる時期 |
| 5〜6年生 | 関係性のプライドや、が邪魔をする | グループ内での立場意識が強まり「謝ると弱く見られる」と感じることも |
親が焦ると逆効果になるワケ
親が焦って解決しようとしたり、「早く謝りなさい!」と急かすと、子どもは自分の気持ちを整理できないまま「形だけの謝罪」をするか、反発してますます謝れなくなります。
親が焦る気持ちはよくわかります……。
子どもが心から「ごめんなさい」と言えるには、まず自分の中でトラブルの経緯と感情を整理する時間が必要です。その整理を助け、子どもの葛藤や変化していく気持ちに寄り添うことが大切です。
謝れないのは「反省不足」ではなく「気持ちの整理不足」。学年ごとの理由を知って、焦らず寄り添っていきましょう。
【全学年共通】謝り方を教える3つの原則
学年が違っても、謝り方を教える際に大切な3つの共通原則があります。この原則を押さえることで、子どもは「心から謝る」ことができるようになります。
原則① まず子どもの「気持ち」を受け止めましょう
トラブル直後の子どもは、立場や経緯をはっきり言えない場合も多く、誰かが一方的に悪いとは限りません。まずは
- 「どう感じた?」
- 「そのとき何が一番嫌だったの?」など
トラブル内容や行為そのものより、まずは子どもの感情に寄り添うことが何より大切です。
受け止めてもらえた安心感は、次の「事実整理」と「謝罪」への前向きな一歩につながります。
原則② 謝らせる前に「事実と感情」を整理しましょう
「どう感じたか(感情)」の気持を受け止めながら、次に「何があったか(事実)」をじっくり聞いていきましょう。親が一方的に決めつけず、子どもの言葉で整理していけるといいでしょう。(低学年のお子さんには、「こんな感じ?」と大人が状況を代わりに言葉にして確認していく援助もいいでしょう)
感情と事実を区別し、大人と一緒に整理することで、子どもは自分の行動を客観的に見られるようになります。
原則③ 謝罪を「ゴール」にしない
「ごめんなさい」と言えたら終わり!ではありません。
大切なのは「これからどうすれば同じことが起きないか」まで一緒に考えること。謝罪は関係修復の「はじまり」なのです。以下にNGな対応と、望ましい対応について明記します。
| ❌ NGな対応 | ✅ 望ましい対応 |
|---|---|
| 「早く謝りなさい!」と急かす | まず子どもの話をゆっくり聞き、その時の気持ちを受け止める |
| 子どもの非を親が全部謝罪で片づける | 子どもが自分の言葉で謝れるようサポートする |
| 相手を非難する言葉を子どもの前で言う | 「相手も嫌な気持ちだったかもね」と相手の立場への想像を促す |
| 「謝ったから終わり」と打ち切る | 「これからどうする?」「どうしたらよかったのか」まで一緒に考える |
| 「いけない子だ」と決めつける | 「失敗から学べたね」「次は大丈夫!」と前向きに認める |
「こんなこと学べたね!」と大人が前向きにとらえることで、子どもは素直に向き合い、また前向きに友達と関わろうとするエネルギーになります。
【小学1〜2年生】謝り方を教えるポイント
🟦 小学1〜2年生のポイント:「気持ちを言葉にする練習」
この時期は、自分が悪かったと感じていても、その理由や相手への気持ちをうまく言葉にするのがまだ難しい年齢です。親が気持ちの整理を助け、謝り方のモデルを見せてあげることが大切です。
- 子どもの気持ちを受け止め、親が言語化して返してあげる
- 「〜してしまってごめんなさい」と簡単な言葉で練習する
- ロールプレイ(実際の場面を想定した役割練習)で体験を積む
- 謝罪がゴールではなく「次にどうしたらいいか」を一緒に考える
謝れない子って、実は謝り方を知らないことも。謝り方のモデルを親が見せてあげることが一番の近道ですよ。ロールプレイで練習を重ねましょう。
1〜2年生のトラブル事例と詳しいサポート方法はこちらの記事で解説しています👇
【小学3〜4年生】謝り方を教えるポイント
🟩 小学3〜4年生のポイント:「理由と気持ちを言葉にする」
この時期は、子どもが自分の行動を振り返ることで「良い・悪い」に自分で気づける時期です。親が質問しながら状況と気持ちを整理させ、相手の気持ちを想像する力を育てることが重要です。
- 「そのとき何でそうしたの?」と理由を一緒に振り返る
- 「相手はどんな気持ちだったと思う?」と他者の視点を育てる
- 自分で説明を添えて謝れるようサポートする
- 親は足りない視点や考え方をアドバイスとして伝える
3~4年生は、自分で振り返る力が育つ時期。親は「答え」を与えるより「質問」で子どもの思いを引き出す姿勢が大切です。
3〜4年生のトラブル事例と詳しいサポート方法はこちらの記事で解説しています👇
【小学5〜6年生】謝り方を教えるポイント
🟧 小学5〜6年生のポイント:「自分の言葉で説明し、関係修復まで考える」
この時期は、様々な角度から考える力が育ちます。一方で、仲間内のポジション意識も強まり、「謝ると弱く見られる」「グループから外れてしまう」という葛藤も生まれやすい年齢です。形だけの謝罪ではなく、相手への信頼回復まで意識できるよう促すことが大切です。
- トラブルの経緯を時系列で整理し、感情の変化を具体的に話す
- 「もし自分がその立場だったらどう感じるか」を考える時間をとる
- 嫉妬や比較意識が背景にある場合は、その感情を否定せず受け止める
- 謝罪の言葉だけでなく、これからの関わり方まで一緒に考える
「謝ったら終わり」ではなく、相手との関係修復まで見据えた行動を一緒に考え促しましょう。ただし、聞きすぎることは逆効果に…。子どもの様子を見ながら軽い声掛けでもOKです。
5〜6年生のトラブル事例と詳しいサポート方法はこちらの記事で解説しています👇
友達と「関係修復」ができる子どもにする親の役割3つ
謝罪は関係修復の「スタート」であって「ゴール」ではありません。謝った後も、子どもが相手との関係を少しずつ回復できるよう、親がサポートできることがあります。
1.振り返りのサポーターになる
感情が落ち着いた後に、「何があったか」「どう感じたか」「相手はどう思ったか」を一緒に整理しましょう。責めるのではなく、問いかけで子どもが自分で気づけるようにサポートします。「次は違う方法があるかな?」と前向きに話し合うことが大切です。
2.謝り方の練習相手になる
「ごめんね」のひと言でも、言い方・タイミング・表情によって伝わり方が変わります。家庭でロールプレイをして「どんな言い方が相手に伝わりやすいか」を練習しましょう。親が自然に「ごめんね」「ありがとう」を使うモデルになることが、最も効果的な教育です。
3.「関係修復」を見守る
謝った後も、相手との関係がすぐに元通りになるとは限りません。子どもが相手との関係修復に向けて小さな一歩を踏み出せるよう、「一緒に遊んでみたら?」「話しかけてみたら?」と後押ししましょう。ただし、聞きすぎは逆効果。子どもの様子を見ながら軽い声かけでOKです。
ただし、聞きすぎることは逆効果に…。子どもの様子を見ながら、時に軽い声掛けでだけでもOKです。
うまくいかないときは「第三者」に頼ろう
親子だけで抱え込んでいると、どうしても視野が狭くなってしまいます。「もう限界…」と感じるその前に、遠慮なく第三者に相談しましょう。
- 学校の担任や生活指導の先生:日常的に子どもを見ている存在。早めの相談が解決を早めます
- スクールカウンセラー:中立の立場で子どもと親の両方に関わってくれます
- 学童の指導員さん:放課後の子どもの様子を知っている頼れる存在
大人にとっても、一緒に考えてくれる第三者は必要です。困った時は、遠慮なく声をかけ相談してみましょう。
まとめ:友達トラブルは謝り方を学ぶ最高の機会です
友達トラブルは子どもにとって
- 感情を整理する
- 相手の気持ちを想像する
- 言葉で伝える力を育てる
絶好の成長チャンスです!
ポイントは、焦らず、急かさず、子どものペースに合わせて気持ちに寄り添っていくこと。
大人の穏やかな伴走で、子ども自身の「謝る力」「立ち直る力」を一緒に育てていきましょう。
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