《ようこそ》あなたが輝けば、子どもも輝く。日常のささやかな幸せを一緒につないでいきましょう。

【赤ちゃん】育ちをみる最重要ポイント!「その子らしさ」

はじめに

「なんでうちの子、まだ寝返りしないんだろう」
「周りの赤ちゃんはもうハイハイしてるのに…」
初めての赤ちゃんとの生活。待ち望んでいたはずなのに、他の赤ちゃんとつい比べたり「私の育て方、間違ってる?」と不安や焦りでいっぱいになることはありませんか?

でも実は、赤ちゃんの発達は一人ひとり大きく違うこと、そして多くの親が「同じような不安」を感じています。

この記事では

・みんなはどれくらい不安を感じているの?
・赤ちゃんの発達には個人差があります
・赤ちゃんの育ちを支える、大きな要因
・育ちをみる最重要ポイント!「その子らしさ」
について、一緒に考えながら、安心して子育てできるヒントをお伝えします。

みんなはどれくらい不安を感じているの?

保育園での親御さんとの会話のなかで、「うちの子の○○(子どもの気になる姿)、大丈夫ですかね?」とちょっとした心配ごとを聞くことはよくあることです。集団の中では、同年代のお友達との関わりから、ふと「他の子と比べてしまうこと」がそのような心配に繋がることもあるようです。保育園や幼稚園に行っている行っていないに関わらず、赤ちゃんならなおさら、できることできないことなどで気になることが多い時期です。これらは、決して特別な悩みではなく、毎年多くの人が同じようにわが子を思って気になったり、悩んだり、時に不安になることもあります。

つまり、「私だけ不安なんじゃ…」という気持ちは持たなくていいことで、みんな気になったり悩んでいるのです。

赤ちゃんの発達には個人差があります

「発達の目安」はあっても、個人差が大きい時期であることを理解し、納得することなんです。


例えば、同じ月齢の赤ちゃんでも、身長が10cm以上違う赤ちゃんがいます。
ひとり歩きは、生後10か月頃に歩き始める子もいれば、1歳6か月を過ぎてから歩き出す子もいます。

みんなと同じスピードで育つのが、赤ちゃんではありません。
自分のペースで、みんな違う発達を見せながら育っていくこと、それが赤ちゃんの標準的な姿なのです。

実はその根拠、母子手帳にあります

母子健康手帳、みなさん誰しもが持っていますよね。
そこには、乳幼児の身長・体重の発育曲線が掲載されており、3パーセンタイルから97パーセンタイルまでの範囲が示されています。この範囲内には、同じ月齢の乳児の94%が含まれるとされており、個人差の大きさを示す一つの指標となります。

発育曲線の下部には、首すわり、寝返り、ひとりすわり、つかまり立ち、はいはい、ひとり歩きといった運動機能の発達時期が矢印で示されており、これらの発達には数か月から1年近い幅があることがわかります。

MIMAポイント!
文献やネットでの情報を一生懸命調べる中で、”基準”や”平均”に目が行きがちです。
でも、この時期に見て欲しい大切な視点は、”発達の幅”なんです。どんな赤ちゃんも自分らしく育っていきますから、大きな幅と大きな心でその子らしく育っていく姿をみていきましょう。

赤ちゃんの育ちを支える、大きな要因

2023年ScienceDirect(サイエンスダイレクト:世界的な学術出版社)のシステマティックレビュー(世界中の信頼できるたくさんの研究を集め、質の高いものを選び、共通点や違いを整理しまとめた総合研究)によって発表された、赤ちゃんの発達に最も重要な要因が、親の精神的健康だと評価されたそうです。その親の精神的健康が、子どもの社会的・感情的発達に影響する可能性があることが指摘されました。

つまり、赤ちゃんの望ましい発達を考えたときに、親が不安やプレッシャーを抱え込んだり、「親のせい」だと考えたりせず、一人で抱え込まないで大丈夫だよ、ということが大切なメッセージです。

育ちをみる最重要ポイント!「その子らしさ」

わが子を初めて抱いたときのこと、覚えていますか?
一回いっかい一生懸命胸をふくらませ呼吸する姿や小さな吐息、ミルクを口からこぼしながらも懸命に飲もうとする姿、手をバタバタ動かして周りを感じようとする姿、一生懸命生きる姿にきっと胸を打たれたことでしょう。

とても儚くって…
守ってあげたい!そう思ったことでしょう。

そんな存在が、少しづつ大きくなっていくこと。それは一歩一歩その子が望むように成長の階段を上っていくということです。階段は、一人一人のオーダーメード、しかも上り方は自由です。大きな幅の階段をじっくり大きな歩幅で上る子、細かい階段をリズムを刻みながら上る子。必死に駆け上がる子もいれば、周りの景色をゆったり眺めながら上る子、時々思い出すように1つ2つ階段を下りて、また上りだす子。それぞれが成長という階段を個性豊かに楽しく上っていく姿に、私たち大人も寄り添いながら、一緒に楽しんでいきませんか。

それでも心配なときは、いつでも相談を

発達の幅については分かったけれど…
やっぱりわが子のこんなところが心配。
発達の幅から外れてしまった!どうしよう。

そのような子育ての不安は、親の能力の問題ではなく、周囲の支えや環境が影響していることが分かってきました。

子育ての不安を軽減するためには、家族や地域社会によるサポート体制の充実が重要であると考えられます。
少しでも悩んだり「これって聞いてもいいのかな…」と気になったときには、遠慮せずに身近な人や機関に相談してみてくださいね。

相談できる場所

MIMAポイント!
あなたの近くの相談場所はこう調べましょう!
⇨PCやスマホの検索「あなたが住んでいる市区町村」「子育て相談」と入力。
身近な相談先を見つけることができますよ。

  • 市区町村の保健センター
  • 子育て支援センター
  • かかりつけの小児科
  • 地域の子育て相談窓口
  • 民間の相談機関

    ~そこまで大きな相談じゃないから…行きづらいなと思った時は~より身近な
  • 「児童館」の職員さんに世間話として聞いてみる
  • 保育園幼稚園などの園庭開放でちょっと聞いてみる 

    などでも聞いていくことができます。
    気軽に話すことで、ほっと安心できたり、具体的なアドバイスをもらい安心して子育てを楽しんでいきましょう。

最後に

赤ちゃんの発達は、一人ひとりがもともと持っているリズムで、個性豊かに進んでいきます。早い・遅いではなく、「その子がその子らしく育っているか」が何より大切な視点です。そして、赤ちゃんを見守る大人が、安心していられることが、赤ちゃんの育ちをもっと豊かにしてくれるんです。大切なのは、「”今、その子が見せてくれる姿やペース"に寄り添い、喜び合うこと」。なんとなく心配~が続くときは、早めに誰かに話してみましょう。
あなたにしかできない子育て、それは赤ちゃんの成長の階段に寄り添い喜び合うこと。ちょぴり困ったときも、あなたは一人ではありません。いろんな人や機関を頼りながら、一緒に今という貴重な時間を楽しんでいきましょう。

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    保育士 MIMA

    大学で福祉全般を学び、児童指導員や保育士歴18年目、3児の母。 学生時代からキャンプの運営やグループワークを実践し、ボランティア活動では、障害のある方や少年院で生活する子どもたちなど、大人から子どもまで幅広い人たちと交流。失敗を重ねながらも『一人ひとりが輝くために大切なこと』を学び、実践。”ベテラン風新人”をコンセプトに、学ぶ姿勢を持ち続けたい!と、現在も保育園保育士として子どもたちに向き合い続けています。