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【小学校低学年】友達トラブルをチャンスに!親のNG対応と心を育てる関わり方

  • 帰ってきた子どもの様子がおかしい…
  • 今日も「ケンカした!」と言っている…
  • 聞きたくても何も話さない、どうしよう…

幼児期にくらべ体もしっかり成長し頼もしい一方で、子ども同士のやり取りが見えにくくなってくるのが学童期です。

ましてや、小学生低学年の時期は、まだまだ気持ちの整理伝え方が追い付かず、ちょとした誤解が思わぬトラブルを招くことも。そんな子どものトラブルを前に、「え!どうしよう……」「何をしたらいいの?」と親として焦ってしまうことはありませんか?

でも、大丈夫。トラブルは、子どもの心を育てる絶好のチャンスです。

小学校低学年の子どもとの関わりで1番大切な聴くことで育つ、子どもの振り返る力と気づく力」について、一緒に考えていきましょう。

この記事では

以上、発達心理の視点を踏まえ保育士が分かりやすく解説。この記事を読めば、子どもにトラブルが起きても、子どもの育ちをみつめながら、落ち着いて支えられるようになります。

具体的な事例や声のかけ方についてはコチラもご参照下さい👇

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学童期(小学校低学年)は「人との関係が深まる時期」です

小学校に入ると、子どもたちは家庭や保育園・幼稚園という小さな世界から、より広い「社会」の中へと一歩を踏み出します。学年が上がるにつれて、友達との関係は「ただ一緒に遊ぶ」から、徐々に「仲間として関わる集団の中での自分」を意識する方向へと深まっていきます。

一方、低学年の時期は……

低学年の時期は、まだ「仲間」という意識よりも「まだ自分の気持ちが優先されやすい時期」

・やりたい!
・いやだ!
・ずるい! など…

気持ちがそのまま言葉や行動に出やすく、ぶつかり合いも日常茶飯事です。

この時期はまさに「人間関係の練習期間」
相手の気持ちを知り、折り合いをつけることを、今まさに体で覚えている真っ最中の低学年期。うまくいかない経験やトラブルが多いのも当然です。

また、個人差はありますが6〜8歳の子どもは、自分の気持ちをうまく言葉にする力は発達途中。モヤモヤを抱え気持ちを引きずってしまったり、うまく話せないのもそのためです。

だからこそ、大人がそばに寄り添い、子どもの気持ちを聴きながら、ていねいに関わっていくことが大切なのです。

《1~2年生》保育園や幼稚園の頃との違い

小学生の子どもが、幼児の頃の自分の両手を優しく握って、話しかけている写真。

親や先生の目が届きにくくなるこの学童期は、子どもだけの世界が急速に広がる時期とも言えます。

保育園や幼稚園の頃は、友達とのやりとりでトラブルやつらいことが起きても、先生がていねいに見守ってくれていました。

親の立場からは見えにくいかもしれませんが、園の中の子どもたちは沢山のできごとにぶつかり、友達と気持ちをぶつけ合い、葛藤しながら毎日を過ごしています。何か困りがあっても、すぐ近くに先生がいて「誰が何をした」「どう感じたか」をその場で受け止め、何度も何度も「子ども同士をつなぎ直す関わり」を繰り返してきたのです。

しかし、小学生になると…

  • 授業中心の生活になり、先生が1人で多くの子を見守らなければならない
  • 放課後は学童や友達との遊びなど、保護者の目が届かない環境が増える
  • 子ども同士のやりとりが複雑化し、大人が気づきにくい“心のすれ違い”が起こりやすくなる

こうした変化の中で、子ども自身も「困っていること」を気づいてもらえず、心にモヤモヤをため込んでしまっていることもあります。何かのトラブルがきっかけで、その積もった思いが急に爆発するなんてことも珍しくありません。

💭 トラブルが育てるチカラ「心の育ち」

小学生が、みんなで仲良く帰る姿

学童期の対人トラブルは、「発達途中だからこそ起きること」ココを忘れないで欲しいのです。

「発達途中」ということは、トラブルは大なり小なり誰にでも必ず成長過程で起こり得るものであり、そのトラブルを通して子どもが育つ材料を手に入れていくということです。

トラブルが起きると、つい大人側の視点で

  • 問題行動を起こす「困った子」
  • 親も頭を抱える「困ったできごと」
  • 相性が合わない「困った相手」

といったように、ネガティブに捉えがちかもしれません。

しかし、忘れてはならないのは、そのお友達もまた、わが子と同じように「心と社会性」を育んでいる真っ最中だということです。

では、友達トラブルによってどのような「心の育ち」が培われるのを具体的にみていきましょう。

約束を守らない友達にイライラして喧嘩

公園で待ち疲れて怒っている子どもが、家に帰った後に「約束って守らないと相手が傷つく」ことを考えているイラスト

このトラブルが育てるチカラ

  • ルールを守る力
  • 信頼関係を形成する力
  • 相手の立場を思いやる力

「公園で待ってたのに来なかった」「約束したのに!」そんな経験をすると、子どもは強い怒りや悲しみを感じます。でもこの感情こそが大切で、「約束って、守らないと相手が傷つくんだ」などということを、頭ではなく心で理解するきっかけになります。

自分が傷ついた経験があるからこそ、相手との信頼をつくることの意味が少しずつわかるようになっていくのです。また、相手側の理由を通して「あの子のせいだ!」と責めたくなった気持ちを振り返り、相手にも事情があったかもしれないと気づけるようになっていきます。

仲間外れ・グループ内での力関係でのトラブル

公園で仲間に入れてもらなかったり、言いなりにされて、悲しく泣いている男の子が、帰宅後自分がされて嫌だったことを思い出しているイラスト

このトラブルが育てるチカラ

  • グループ意識の芽生え
  • 役割への責任
  • 自他のバランスを学ぶ力
  • 相手の気持ちを思いやる力

「一緒に遊べない」と言われたり、グループの中で強い子の言いなりになってしまったり。低学年の子どもにとって、これはとても傷つく経験です。でもこの経験には、大切な意味があります。

「仲間に入れてもらえなかった」という経験をした子は、「自分がされて嫌だったこと」を体で知っています。誰かを仲間外れにすることへの痛みがわかったり、「強い子の言いなりになって、本当はいやだった」という経験を、「自分はどうしたかったのか」「自分はこんなふうにしたくない」と気づくきっかけになります。

つまり、傷ついた経験が「相手の気持ちを想像する力」と「自分の気持ちを大切にする力」を育て、今後「どんな自分になりたいか」を考えるきっかけになっていくのです。

集団の中で自分の気持ちも守りながら相手ともうまくやっていくこと。
そのバランス感覚は、こうした経験の中で少しずつ、でも確かに育っていくものです。うまくいかなかった今日でも、いつか「乗り越えられた!」に変わる日が来るのです。

自分の気持ちをうまく伝えられない

言いたいことを言えずに悩む男の子が、相手に話をしなければ自分の気持ちは伝わらないんだと気づいた瞬間のイラスト

このトラブルが育てるチカラ

  • 感情を言葉にする力
  • 自己主張する力
  • 相手の価値観への気づき

言いたいことが出てこない、言ったつもりが伝わらない、感情が爆発して泣いたり怒ったりしてしまうこと。低学年の子どもにはよくあることです。

それもそのはず。気持ちを言葉にするのは、大人が思う以上にむずかしいことです。 「なんかいや」「むかつく」という感情はあるのに、それが「悲しかった」なのか「悔しかった」なのか「怖かった」なのか、自分でもよくわかっていないことがほとんどなのです。

そしてもうひとつ、この時期に子どもが気づき始める大切なことがあります。それは「自分が思っていることと、相手が感じていることは、ちがう」ということ。

「言わなくてもわかってくれると思ってた」「こう言ったのに、なんで違う受け取り方をするの?」そんなすれ違いを経験しながら、子どもは少しずつ、「伝えなければ、相手にはわからない」という当たり前だけど深い事実に気づいていきます。

こうした「うまくできない」「伝えられない」経験は、誰にでもあることです。

大切なのは、子どもがひとりで抱え込まずに、誰かと気持ちを共有できること。その上手くいかない気持ちや葛藤の共有を通して、信頼できる親や大人と今後の望ましい自分の姿を一緒に描き、人とうまくやっていく手立てが分かるようになることが大切なのです。

🧒 子どもが「困っている」サインとは?

家に帰ってきた小学生が、ソファーの前にしゃがみこんで、悩んでいる後ろ姿

小学生になって、何でも自分から話ができる子がいる一方で、なかには「大人に心配かけたくない」と思うがゆえに、本音を言えない子や、できごとをうまく言葉にできない子もいます。

以下のサインが見られたら、子どもの心の中で何かが引っかかっていたり、トラブルを抱えているのかもしれません。

子どもが困っているかもしれないサイン

・イライラしたり、些細なことで怒る
・兄妹に対し些細なことで感情をぶつける
・学校や友達の話を避ける・急にしなくなる 
・「もう○○とは遊ばない!」など、極端な表現が増える
・登校渋りや体調不良(頭痛・腹痛)を訴える

気持ちを直接言葉にできない場合や、うまくその場で対処できない場合に、安心できる家庭内全く違う場面で苛立ちをぶつけることがあります。さらに、それがかなわない子の中には、自分の内側である体調の変化として現れる場合もあります。

トラブル時に親が絶対やってはいけないNG対応4つ

小学生の男の子が、感慨深げに悩む姿を心配そうに、その子の手をとって、話しかけようとする母親の写真

子どものトラブルは、子どもの成長につながるというお話をしました。一方、間違った対応は子どもの成長を妨げるだけでなく、問題をこじらせたり、自分で解決する力がつかなかったり、いつも相手のせいにしてしまったり……そんな悪い方向につながってしまう恐れもあります。

1. 子どもの言い分をさえぎり「説教」を始める

子どもが状況を説明している最中に、「でもあなたが先に手を出したんでしょ?」「そんなこと言っちゃダメじゃない」と正論で子どもの話を止めてしまうのはNGです。

  • なぜダメ?: 低学年の子はまだ自分の感情を言葉にするのが苦手です。否定から入られると「お母さんは味方じゃない」「言っても無駄だ」と心を閉ざしてしまします。また、親の「子どもの思いを正したい」気持ちが強いほど、本当の理由(背景にある寂しさやフラストレーション)を隠したり、何か困ったことが起きたときに次は嘘でつくろうことで親の思いに応えようとするなど、悪循環につながることも。

    子どもには、気持ちやできごとを素直に吐き出せる相手が必要です。

2. 「どっちが悪いの?」と犯人探しをする

「どっちが先にやったの?」「誰が言い出したの?」と、白黒つけようとすることはNGです。ましてや相手の非と決めつけてしまう場合も危険です。

  • なぜダメ?: 子どものトラブルは、0対100でどちらかが悪いことは稀です。「Aくんが嫌なことを言った(きっかけ)」「Bくんが突き飛ばした(反応)」といった連鎖がほとんど。犯人探しをすると、子どもは自分を守るために嘘をついたり、相手を責めたりすることに必死になり、肝心の「自分の気持ちの整理」ができなくなります。また、いつも仲良く遊んでいるからこそ、トラブルが起きるくらい深い関係性があるとも言えるのです。

    誰が悪いか?の視点ではなく、どうしたらうまくいくか?の視点から子どもと一緒に考えましょう。

3. 「ごめんなさい」を無理やり言わせて終わらせる

その場を収めるために「はやく謝りなさい!」と形だけの謝罪を強要することはNGです。

  • なぜダメ?: 納得感のない「ごめんなさい」は、解決ではなく「強制終了」です。自分の気持ちを置き去りにされた子どもは、相手へのわだかまりを抱えたままで、結局同じトラブルを繰り返してしまいます。

    自分の出来事や気持ちをしっかり言葉にして振り返りながら、「なぜそうなったのか」を本人が気づいたり理解することが大切です。

4. すぐに親が相手の親へ「直接」連絡する

子どもの話を聞いてすぐにカッとなり、学校を通さず相手の保護者に抗議の電話やLINEをするのは慎重になるべきです。過剰な介入は、トラブルを悪化させることにもつながります。

  • なぜダメ?:小学校低学年の子どもの話は、主観的で断片的なことがまだ多いものです。ですから自分の子どもが言っていることが断片的には事実であっても、客観的に正しい視点で判断しているとは限らないのです。「相手が悪い!」と思ったら、よく聞くと「わが子の普段の関わり方」に課題がありトラブルが起きていた…なんてことも。

    親が感情的に動くことで、子ども同士は翌日仲直りしているのに、親同士の関係だけが悪化するという事態になりかねません。

    まずは学校での様子を担任に確認したり、事実関係を冷静に把握するクッションが必要です。
    わが子も相手も、育ちの途中。お互いの失敗が互いを成長させてくれるという視点を忘れないで。

MIMAポイント!

あなたは、普段子どもと会話をしていますか?

私たち大人がやりがちなこと、それはトラブル時のみ子どもの話を聴き(断片的事実)、子どもの心の成長を置いてきぼりで解決を急ぐこと。同じトラブルがすぐに起きてしまう…その背景には、私たち大人の関わり方も大きく関係しています。

気持ちよく解決できるヒント!


それは普段から、日々の出来事やその時に思ったことなどを子どもと会話することです。そうすることで、友達との関係性や背景がよりしっかり見えてくることがあります。

保育士である私も、子どもから話を聴く時は、さりげない日常会話の中で、子ども同士の関係性距離感話し方感情の出し方思いを言葉にできるタイプかどうか?など、しっかり捉え、その子に合った声掛けが出来るよう配慮しています。

日常の何気ない会話の中でこそ、子どもの本当の姿が見えてきます。それが、いざトラブルが起きたときの的確なサポートにつながるのです。

🌱 子どものトラブル時の望ましい関わり方4選

小学生の男の子と母親がリビングで向き合って笑顔で今日の出来事を話している写真

子どもの成長につながる接し方のポイント4つです。子どもが安心して話せる環境を用意することで、子どもは必ず成長していけます。そのポイントを見ていきましょう。

1. 話すきっかけを、日常の中に

「どうだった?」と聞かれても、子どもは話しにくいもの。
会話の中にヒントを散りばめることで、気持ちがほぐれやすくなります。

  • 「今日のお昼、誰と食べたの?」
  • 「最近、誰とよく遊んでる?」
  • 「あれ?ちょっと元気ないように見えるけど、大丈夫?」

子どもが普段から「気にかけてもらえている」と感じることが大切です
気持を自然と話せる関係性を日常から作っていきましょう。

2. 否定せず、「気持ち」を受け止める

「そんなの気にしすぎ!」「仲良くしなさい!」と大人の価値観をすぐに返したり押し付けてしまうと、子どもはそれ以上言えなくなります。

  • 「そうだったんだね、いやな気持ちだったね」
  • 「それは悔しかったよね」
  • 「ちゃんと話してくれてありがとう」

子どもの気持ちに寄り添いながら、子ども自身で気づいていく過程を大切にしましょう

3. 「どうしたらよかったか」を一緒に考える

トラブルへの対応を一緒に考えることで、子どもは「やり直し方」「伝え方」を学びます。

  • 「次に同じことがあったら、どうしたい?」
  • 「もし相手がこう言ってきたら、何て返す?」

大人が“正解”を出すのではなく、あくまで子どもと一緒に考える姿勢が大切です。
子ども自身から出た「気づき」は子どもの心にしっかり定着していくことができます。

4. 学校や学童に「つなぐ」

子どもが一人で抱えているトラブルがあると感じたら、担任の先生や支援員の方などと連携することも大切です。
苦情としてではなく「こんな出来事があったが、他にも気になる様子が無いか教えて欲しい」「こう話したが…一緒に見守って欲しい。」そのような親の姿勢は、家庭と学校・学童(放課後児童クラブ)などとの協力的な関係を築くのに有効です。また、それが子どもにとっても「理解してくれる大人がたくさんいる環境」で、安心して自分らしく生きていくことができるのです。

子どもにとっての「安心の土台」を広げ、みんなで成長を支える視点を共有しましょう。

🍀 子どもが“関係の中で育つ”ことを信じて

保育士として長年子どもたちと関わってきた中で、ひとつ確かに言えることがあります。

子どもは、うまくいかない経験の中でこそ、本当に大切なことを学んでいきます。赤ちゃんの時には、すべてを受け入れてもらえていました。でも、成長した今は、毎日転んで、ぶつかって、傷ついて…それでもまた誰かと関わろうと、その子自身の力で向き合っているのです。

そうした日々の繰り返しの中にこそ、子どもの育ちが光ってきます。

トラブルが起きたとき、だれもが親として「何とかしてあげなければ」と焦る気持ちになるのは自然なこと。でもどうか、すぐに解決しようと急がないでください。

まずはそっと隣に座って、子どもの話に耳を傾けてみましょう。

子どもが、「自分の思いを聞いてくれる」と感じ「信頼できる大人」がとなりにいること
それが、どんな言葉よりも子どもの心の支えになります。

子ども自身の気づく力、また友達と失敗しながらも…育ち合う力を信じ、一緒に見守っていきましょう。

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保育士 MIMA

大学で福祉全般を学び、児童指導員や保育士歴18年目、3児の母。 学生時代からキャンプの運営やグループワークを実践し、ボランティア活動では、障害のある方や少年院で生活する子どもたちなど、大人から子どもまで幅広い人たちと交流。失敗を重ねながらも『一人ひとりが輝くために大切なこと』を学び、実践。”ベテラン風新人”をコンセプトに、学ぶ姿勢を持ち続けたい!と、現在も保育園保育士として子どもたちに向き合い続けています。

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