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【登園渋りシリーズ】0歳児編:分離不安と泣かずにバイバイできる親の関わり方

朝、泣きながら離れないわが子を前に、
「このまま預けていいのかな」と心が揺れることはありませんか。

結論から言うと、0歳児の登園時の泣きは問題ではありません。
一般に「登園しぶり」と呼ばれることもありますが、
実際には、親との愛着がしっかり育っているからこそ起こる「分離不安」であり、成長の印です。

大切なのは、泣かせないことではありません。
この「分離不安」は、発達に合った関わりを重ねることで落ち着いていくものです。

この時期の心に合った関わり方を知り、安心感を伝えることに意識を向けることで
どんな状況でも気持ちよく子どもを送り出すことができるようになります。

この記事では

発達心理の視点や保育現場での実例をもとに、保育士が分かりやすく解説します。

👶0歳児(乳児期)の登園しぶり:子どもの姿と発達的理由

子どもの姿
言葉で気持ちを伝えられないため、泣いたり体をこわばらせたりして不安を表現します。
抱っこを求めたり、腕の中から離れたくない様子が強く出ることもよくあることです。

発達的背理由
0歳児は「親との愛着関係」が大きな安心の土台を育てる時期です。

そのため分離不安が最も強くあらわれやすく、「親から離れること」そのものを不安や恐怖に感じやすくなります。
不安に対して泣くことは、順調な発達を意味します。

ですから、「泣かせてしまった」と捉えるのではなく、泣けるほど安心できる親子関係が育っている成長の過程として受け止めることが、最初の大切な一歩になります。

0歳児の登園:4つのNG対応

心配そうに赤ちゃんを保育士に預け、赤ちゃんも不安そうに保育士に抱っこされている写真画像

離れる時に泣いてしまうのは、0歳児にとって自然な反応です。

一方で、この時期の子どもは、毎日の繰り返しの中で、周囲の大人の関わりを通して少しずつ「安心して待つ」「気持ちを切り替える」ことも学んでいきます。

だからこそ、大人の対応によっては、不安が必要以上に強まってしまうことも。

ここでは、0歳児の心の発達を踏まえたうえで、登園時に避けたい関わり方をお伝えします。

1.親が不安いっぱいの気持ちで預ける

0歳児、登園でのNG対応1つ目のイラスト。母親が不安そうにギュッと赤ちゃんを抱いて園のお部屋の前に立っている姿。

大切なわが子が、登園時に「泣いちゃうかな?」「大丈夫かな?」と心配になる気持ちは親として当然です。しかし、子どもは大人の表情や声のトーンから、その不安をしっかり感じとっています。そして、その不安が子どもにも伝わり、分離不安がより強く出てしまうことがあります。

親の心配は、そのまま子どもに不安として伝わることが多いです。

2.すぐに泣き止ませようと必死になる

0歳児、登園でのNG対応2つ目のイラスト。泣く赤ちゃんを必死にあやそうとする母親。

泣くわが子を前に、早く泣き止ませようと焦ってしまうこともありますよね。しかし、大人の焦りや緊張感は子どもにも伝わります。泣いたまま預けても、大丈夫です!親御さんと離れる時に泣いている子も、親の姿が見えなくなると気持ちが切り替わり、先生から誘われた遊びでコロッと笑顔に変わっている…そんなことも多いものなのです。

泣くこと自体よりも、大人の焦りによって子どもの不安を大きくしています。

3.気づかれないように”こっそり”去る

0歳児、登園でのNG対応3つ目のイラスト。母が赤ちゃんが気づかないようにそっと部屋から去ろうとしている。

遊びに夢中なうちに、そっと離れる。子どもによっては、そのやり方が合う子もいます。

しかし中には、親の姿が「いない」と気づいた瞬間、強い不安やパニックにつながるお子さんも。突然いなくなった経験は、「見えなくなった=戻ってこないかもしれない」という不安につながりやすく、その後の生活でも不安そうな様子が強く出ることがあります

子どもによっては不信感につながり、不安そうな様子が続いてしまうことがあります。

4.バイバイで離れた後、泣く姿を見て戻ってくる👈特に注意!

0歳児、登園でのNG対応4つ目のイラスト。赤ちゃんを預けた後に、わが子の泣き声を聞いて、戻ろうと焦る母の姿。

子どもは泣きながらも、必死に気持ちを切り替えようとしています。

その途中で親が戻ってきてしまうと、「強く泣けば、また戻ってきてくれる」という経験として学んでてしまいます。その結果、毎回同じように泣き続け親を呼ぼうとしたり、親が戻ることを期待していつまでも気持ちを切り替えられず、情緒が不安定になることもあります。

さらに、最後に本当に離れる時には、子どもにとって「つらい別れ」を二度経験することになり、苦しい気持ちがより強く残ってしまいます。

「泣くこと=親が来る」経験を重ねると、「泣き続ければ、来てくれる」と期待し、安心して気持ちが切り替わることを難しくしてしまいます。

朝の保育室。先生に抱っこされた赤ちゃんが、笑顔で母親にバイバイする写真画像。赤ちゃんも母親も保育士もみんな笑顔です。

0歳児の登園では、特別なことをする必要はありません。
大切なのは、毎日の別れの場面で「安心できる流れ」を大人がつくってあげることです。
ここでは、保育の現場でも大切にしている、「0歳児が安心できる関わり方」を4つご紹介します。

1.先生と笑顔であいさつしましょう

0歳児が登園時に安心できる関わり方1つ目。園に着いた母と赤ちゃんが部屋に入って挨拶指しているイラスト

「おはようございます」など短いあいさつに、笑顔を添えるだけで十分です。

子どもは預けられる相手を「笑顔を向けても大丈夫な存在」「安心できる人」だと感じることができます。

2.別れる時の挨拶をルーティン化しましょう

0歳児が登園時に安心できる関わり方2つ目。母赤ちゃんに向けて歌を歌いながら、いつものバイバイをしているイラスト。

「先生と待っててね」「バイバイ、またあとでね」など、子どもにも伝わりやすい短い言葉と、笑顔でタッチなど簡単なスキンシップを定番にしてみましょう。

毎回、同じ流れがあると、「今はお母さんと離れるけれど、先生と遊んだら、また迎えにきてくれる」ことを少しずつ体で覚えていきます。

3.先生を紹介してからバトンタッチ しましょう

0歳児が登園時に安心できる関わり方3つ目。母に抱っこされた赤ちゃんが笑顔で保育士の方に手を伸ばし、保育士もそれに応えて受け入れるように手を広げているイラスト。

「○○先生にお願いするね」と、言葉を添えてから、抱っこをバトンタッチしてみましょう。
「次は、○○先生と一緒なんだ」と理解しやすくなります。

これから自分に起きることが分かると、安心して気持ちを切り替えることができます。

4.離れるときは迷わず、スッキリ笑顔で去りましょう

0歳児が登園時に安心できる関わり方4つ目。母が保育士に赤ちゃんを預けバイバイした後、スッキリ笑顔で去るイラスト。保育士が笑顔の赤ちゃんを抱っこし、仕事へ行く母を一緒に見送っています。

親が、行くか行かないか不安そうな表情は、子どもの不安を強めてしまいます。笑顔でスッと去っていく姿を毎日見せることで、子どもは安心して「待っていても大丈夫」「また迎えに来てくれる」と学んでいきます。

親が安心している姿が、子どもの安心にしっかりつながっていきます。

MIMAポイント!
どんな年齢の子どもにも、接する時に大切にしてほしいポイントがあります。
それは、「短い言葉+理由をちゃんと説明する」ことです。

・忙しい朝の時間、準備して離れるのだけで精いっぱい!
・赤ちゃんは言葉をまだ理解できないから…
そう思う方も多いと思います。

けれど実は、赤ちゃんはあなたの話をしっかり聴いています。

それは言葉そのものの理解というより、
・言葉に込めた感情
・相手の表情から「言わんとすること(相手が伝えようとしている意味と内容)」
を必死に感じ取ろうとしているのです。

穏やかな声で、理由を伝えながら話しかけることで
「この状況は、ピンチではないんだ」「大丈夫なのかもしれない」と
心で少しづつ納得し、不安なく離れられるようなっていきます。

園に赤ちゃんを迎えに来た母親が笑顔でハイハイする赤ちゃんに両手を広げ、嬉しそうに迎え入れる姿。

朝、泣きながら離れないわが子を前に「これでいいのかな」「毎日つらいな」と心が揺れることもありますよね。
それでも、仕事や家のことを抱えながら、今日も送り出しているあなたは、もう十分がんばっています。

0歳児が登園時に泣くこと自体は、決して問題ではありません
大切なのは、泣かせないようにすることではありません。

大切なのは、安心できる関わりを毎日くり返していくこと。
その積み重ねが、子どもに「離れても大丈夫」という心の土台を育てていきます。

うまくいく日も、うまく行かない日があっても、大丈夫!

あなたの毎日の関わりが、小さくな子どもの心にもちゃんと積み重なっています。
わが子の成長を信じて、安心という大きな土台を一緒に作っていきましょう。

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    保育士 MIMA

    大学で福祉全般を学び、児童指導員や保育士歴18年目、3児の母。 学生時代からキャンプの運営やグループワークを実践し、ボランティア活動では、障害のある方や少年院で生活する子どもたちなど、大人から子どもまで幅広い人たちと交流。失敗を重ねながらも『一人ひとりが輝くために大切なこと』を学び、実践。”ベテラン風新人”をコンセプトに、学ぶ姿勢を持ち続けたい!と、現在も保育園保育士として子どもたちに向き合い続けています。